デザインやコーディングをやる傍ら、大型のインクジジェットプリンターも動かします。
というか、自分の広告業の原点は屋外広告の制作だったので、簡単なものは自分で作ったり貼付けたりもしていたのです。
10数年前迄はカッティングシート加工が花盛りで、文字やイラスト等は、裏面に粘着剤の付いているいろんな色の塩ビのカッティングシートを切り抜き・貼り分けして作っていました。
それは、手に技を持った職人さんが、いろんな技や経験から身につけたノウハウを駆使して作っていました。デザイナーからあがってきたデザインを元に原寸原稿をおこし、端から見るとほとんど直感で作っているのではないかと思える程躊躇いなく鮮やかに切り、空気が入らない様に滑らかに貼付けていきました。鮮やかな職人技です。
しか、そのカッティングシート加工にもPCが入っていき、モニターを見ながらIllustratorで作ったデータをカッティングプロッタでカットさせる様になり、段々と職人技がいらなくなってきました。
そして屋外でも数年の耐久性を持つプリントができる様になり、その大型プリンターが安価に売られると、手に技を持った・しかもPCが苦手な職人さんが、経験と技を生かす場が急激に無くなっていきました。
機械の管理ができる人は比較的短期間に養成できます。新しい技術だから若い人のほうが仕事を覚えるのは早いし、仕事の単価も低い。
手に技を持った職人さんは、どんどん仕事をしにくくなってしまってます。
昔の様に、コツコツと技を磨くというのはできない時代です。
時代の変化に敏感で絶えず軌道修正しながら勉強をして行かないといけないのですね。