前回はIllustratorの話だったので、今回はPhotoshopの話です。
Photoshopを使い始めたのはver3.05からです。1994年くらいだったと思います。
当時(今でもだけど)Photoshopは高性能なんだけど高価なアプリで、メモリーをたくさん使うので、使うMac(始めの頃はMac版しかなく、ver2.5からWin版が出た)はふんだんにお金をかけたメモリー満載のものじゃないと動作が重いと言われてました。
そこでロースペックのMacを使っていた僕は、画像処理のアプリとしてPhotoshopは諦め、メモリーをそんなに使わず、価格もPhotoshopの半分位だったMacromediaのxResというのを購入し、使ったんですね。
しかしこのxResはPhotoshopと違って、フィルターをかけたり画像サイズを変えたりといういった画像加工を仮想メモリー記録し、出力時にその記録した加工をまとめて元画像に施すというものでした。モニターに表示されている画像はアタリ画像で、かけたフィルターなどの効果を見る為のものです。ですから細かい部分を調整したいとか、全体を見てみたいとアタリ画像の表示倍率を変える度に、それまで施した加工を計算し直して再表示するんです。
これが時間がかかることかかること。
あまりに時間がかかるもんだから、珈琲を湧かして飲んだりする程でした。
ちょうど1994年頃から、屋外広告やディスプレイの制作でもMac(当時は印刷・出版等のデザイン・制作はほとんどMacの世界でした)で作成したデータを使う様になってきたので、ようやく決心して、AdobeのPhotoshopを使う事にしました。
Windows95の発売やアヴァンゲリオン放映、インターネットブームの始まる1年前の事です。
Photoshopを使ってみて、「噂と違って動きが軽い!!!アイデアと技さえ有れば、何もないところからかっこいいイメージ画像が作れる!!」
写真の加工等も色々やりましたが、まずはまったのはネオンサインとかクレジットカードのレリーフされた文字の様な文字加工です。写真の様に見えるけど、実はMacで作った実体のないものというのが面白くてたまりませんでした。
その辺の話はまた次回に。
2005年、xResを作ったMacromediaはAdobeに買収され(衝撃的でした)、xResもFlashやDirectorなどと一緒にAdobeのものになりました。
打倒PhotoshopのポジションにあったxResは消えてしまうものと思われましたが、Fireworksに受け継がれた様です。